サイトアイコン 息子の慶應中等部受験…奇跡の合格ブログ

中学受験では母親は勉強を教えてはダメ!

 

いよいよ2月1日の受験まで3か月を切りましたね。

各ご家庭では、頑張って勉強されていることと思います。

 

さて、今回私は自らの苦い経験から、声を大にして言いたいと思います。

 

お母さん、自宅でお子さんに勉強を教えないで!

 

自宅学習はとても重要であることは間違いありません。

しかし、そこにお母さんが介入してくると、親子共にストレスだらけになってしまうんです。

 

ストレスだけならまだいいですが、お子さんが勉強に嫌気をさして、受験そのものを放棄してしまう危険性もあるんです。

 

子供にとっての自宅の役割を考えましょう

タイトルにはお母さんと書きましたが、お父さんも同様です。

中にはお母さん、お父さんが中学受験経験者で、子供の為に指導したいと思う方もいるでしょう。

でも、それでも両親は、子供に勉強を教えない方がいいと考えています。

 

子供の安息の地を奪ってはいけない

中学受験はとても過酷です。

息子も小学校に行く前に軽く勉強し、学校が終わったらほぼ毎日塾で勉強してから帰ってきてました。

家に帰ってくるのはほぼ22時くらいです。

 

さて、ここからまた勉強する気になりますか?

自分だったら…と考えてみて下さい。

 

しかも11歳~12歳の子供です。

帰ってきてお風呂に入り、ほっとしたのもつかの間。

お母さんから「さ、今日塾でやってきたところ見せて!」「何でこんなところ間違ってるの?」「じゃ、このプリントやっちゃいなさい!」なんて言われたら、ゲンナリすると思いますよね?

 

でもお母さんも悪気があって言ってるわけじゃないんです。

子供に志望校に合格してほしいから、そして目の前の子供が勉強しないでいるから、つい言ってしまっているのです。

 

子供も、毎日ここまで勉強しているのに「何でこんなところ間違ってるの!?」なんて言われたらカチンときますよね。

「じゃあ、やってみてよ!」と。

 

こうして、最初からギスギスした中で勉強が始まると、もう悲劇しか生まれません。

ちょっと子供が問題を間違えただけで「何でこんな問題も解けないの!?」「そんなんで本当に受かる気あるの!?」という感情任せの言葉が出てきて、子供に深い心の傷を負わせてしまうことになりかねません。

 

小学生の子供にとっては、大人みたいにお酒を飲んで発散したりカラオケに行ったりはできません。

家しかないのです。

その家で嫌なことがあったら、どうやって活力を充電するのか、考えればわかると思います。

 

実は私の妻は、やっぱり子供にこうした言葉をかけてしまっていました。

もちろん、子供が合格したいと言っているからその後押しをする為です。愛情しかありません。

しかし息子はこれに反発し、私が終電で帰ったら、家中に響く大声で喧嘩をしていたりしました。

息子も泣きながら、妻も涙を浮かべながら…

 

子供も心に傷を負い

母親もストレスでうつになる

 

実際そんなご家庭もあります。

こんなことになるなら、中学受験なんてやらない方がいいのです。

 

 

だから、私は妻に「息子に任せよう。塾で先生がつきっきりで勉強していて逃れられない状態になっているし、これ以上言わないでおこう」と言いました。妻も同意してくれて(と言ってもやっぱりち時々勉強のチェックをしてましたが)、最後は子供に任せるようになってくれたのです。

 

 

中学受験に挑む子供がいる両親が出来ること…それは

 

 

だと思います。

 

両親は受験指導のプロではない

特にご自身が中学受験を乗り切ってきた人に多いのが、自らの経験則に基づいて、子供に自宅で学習させることです。

これは絶対にやめた方が良いです。

 

例えば算数の問題で、親が解いてみて教えることがありますよね?

その時うっかり代数を使ってしまっていませんか?

「求める数値をXと仮定して…」なんて教え方は算数ではなく数学です。

学校や塾できちんとつるかめ算などを理解して、それからスピードアップのために「わざと」代数を使っている子であるならまだしも、塾などで教えられている解法と違う解き方で教えられると、子供は大混乱してしまいます。

 

また、塾では毎年学校研究をし、出題傾向を分析し、現代に即した教え方をしていますが、親が勉強を教えるとどうしても過去の経験則にとらわれてしまいます。

「このパターン、よく出たな」という情報はむしろいらないですし、耳に入れる必要もありません。

 

大手の塾であれ、我が家が行っていた個別指導の塾であれ、きちんと「今」に対応した問題の解き方を教えてくれています。

その塾の方針にきちんと従わせ、他のやり方などを取り入れないということが大事なのです。

 

ヘタに親が勉強を教えるのではなく、ちゃんと塾で教えてもらう。

これこそが中学受験で最も必要なことなのです。

 

 

自宅は休める場所と割り切ろう

以上のことから、自宅で両親が勉強を教えると、ろくなことにならないことはご理解いただけたでしょうか?

 

親が勉強を教えるのは、子供に合格してほしいという大人のエゴでしかないのです。

あえてエゴと書かせていただきます。愛情ではなく。

 

「合格しても合格しなくても、どちらでもいい」と思えばそんな風にはならないはずです。

12歳の子供との温かい家族の団らんが出来るでしょう。

 

繰り返しいいますが、中学受験に挑む子供は、学校でも勉強し、塾でも勉強してきます。

であれば、家は休む場所。

どんな子であっても走り続けることは出来ないのだ、と理解しましょう。

 

我が家ではこの原則にのっとり、月曜~日曜全てで塾に行かせました。

その代わり、家で多少遊んでいても、何も言わないことを心がけたのです。

 

みなさんも一度、子供にとっての自宅とは何かを考えてみてはいかがでしょうか?