慶應中等部には、報道研究会が発行する「中等部ニュース」という新聞があります。
私が子供の頃にやったようなガリ版ではなく、カラーできちんとした新聞です。
かなり本格的に力を入れて発行しているので、保護者や来客の方々は楽しんで読んでいます。
中には慶應中等部の学生生活を知ることのできる記事も多く、これから慶應を志望される方にはかなり参考になるのではと思い、一部ご紹介させていただきます。
報道研究会では、夏合宿に栃木・群馬へ取材旅行へ行ったようです。
こうした部活(=校友会)の活動はかなり活発で、これから慶應を目指す方々にも是非知っておいてもらいたいと思います。
では、その夏合宿の記事をご紹介しましょう。
今年の夏、報道研究会は9月1日から3日まで、栃木・群馬をめぐる取材旅行を行った。
中等部がある東京からはさほど離れていないこの地で、報道研究会のメンバーが見聞きしてきた3日間の出来事を紹介させていただく。
夏合宿初日、東武浅草駅に集合し、特急リバティーに約2時間乗って栃木県日光市を訪れ、東武ワールドスクエアの見学を行った。
東武ワールドスクエアとは、「世界の遺跡と建築文化を守ろう」がテーマの世界各国の遺跡や建築物を再現したミニチュアパークであり、キャッチコピーは「1日でめぐる世界旅行」である。
「ウェルカムスクエア」と呼ばれる園内入場口を通り抜けると、目の前には地球儀の形をしたミュージックモニュメントが設置されていて、20分おきに開閉してバンドが演奏を行う。
園内には世界の遺跡と建築物が終結しているため、東京タワー、東京スカイツリー、エッフェル塔の3つが1枚の写真に収まるという奇跡のスリーショットが撮れることもある。
また、遺跡や建築物そのものだけでなく、そこに訪れている観光客など細かいところまで再現されていて、とても魅力的だった。
このように短い時間内で、キャッチコピー通り世界一周旅行をすることが出来て楽しむことが出来た。
2日目の午前は、足尾銅山を訪れた。
ここでは足尾銅山400年の歴史について、当時の人々の鉱石採掘の様子や、発掘した鉱石がお金になるまでの過程など、分かりやすく学ぶことが出来た。
もっとも驚いたことは、足尾銅山の坑道は約1200キロメートルもあり、これはおよそ東京ー博多間に達する距離だということだ。
果てしなく続く坑道を見てもまったく実感がわかなかったが、ただただその長さに圧倒された。
その後、神戸(ごうど)にある清流という古い列車の車両を食堂にしたレストランで昼食をとった後、雨の中を歩いてわらべ工房に向かった。
わらべ工房は、本立てや状差し、小物入れなどの木工作品を制作体験できる施設で、僕はゴミ入れを制作した。
ゴミ入れは一見作るのは簡単そうだったが、やってみると型作りから長さの調節、板同士の接着など、予想よりはるかに大変だったが、木工作品の制作は久しぶりだったので、新鮮な感じがして楽しかった。
2日目は移動が多く、雨にも打たれたが、道中森や林などで森林浴をし、充実した楽しい2日目となった。
3日目、宿泊地であるサンレイク草木を出発し、桐生駅へと向かった。
桐生は古き良き街並みが広がる穏やかなところだった。
昼食はグループにわかれて自由時間となり、桐生の名物であるひもかわうどんやソースかつ重などを頂いた。
午後は桐生駅から徒歩15分ほどのところにある織物参考館ゆかりを訪ねた。
当日は本来休館日であるにもかかわらず、我々報道研究会を受け入れて下さった。
織物参考館では、明治から昭和にかけて使用されていた足踏織機などについての説明をいただき、機織り体験も行った。
その後、藍染という白地のハンカチにきれいな藍色を染色するという体験もさせて頂き、織物について深く学ぶことが出来た。
帰りは新幹線に乗り、上野駅で解散した。
非常に密度の濃い有意義な3日間であった。
さすが報道研究会、文章もしっかりしていてわかりやすい旅のレポートだったですね!
この中等部ニュースについて、編集後記に書かれていたのですが、2015年に放送研究会と新聞研究会が合併し、報道研究会として発行しているようです。
毎年9月中旬に部員が集まり、編集会議を行い、各面の記事担当を割り振ったり企画会議を行ったりと、本物の新聞社と同じ議論をします。
校正・印刷の関係上、原稿の締め切りが10月初旬。
そして11月上旬に発行しています。
つまり2015年から数えて、今回の「中等部ニュース」は4号目、となるわけですね。
他にもいろんな記事が書かれていたので、後程またご紹介できればと思ってます。
コメントフォーム