今年の中学受験の分析会も一通り終わりました。
その中で特によく言われるのは、附属校人気の激化です。
特に早慶&MARCHは激化の一途をたどっていると言われています。
このブログで皆さんに狙ってもらいたいと考えている慶應中学3校も、近年軒並み倍率をあげてきています。
当初は芦田愛菜ちゃんにあやかってかな…くらいの気持ちでしたが、実は大きな理由があったのです。
何故いま、中学受験がここまで人気沸騰になっているのか、分析してみましょう。
考えられる要因としては、次の5つが挙げられます。
特に5番目の大学の定員厳格化が大きな影響を与えていると考えられます。
私たちの時代では、MARCHは東大や早慶を狙う子たちの滑り止めという位置づけでもあり、早慶には若干届かないまでも優秀な子であれば行ける大学という認識でした。
そのため、少し前までは進学校が人気で、あわよくば東大へ、ダメでも進学校で切磋琢磨していればMARCHは固いというイメージがありました。
しかし今やMARCHはそんな軽々しい気持ちで入れるほど易しい大学ではなくなってきています。
今までなら充分MARCHに入れた学生が落ち、浪人生をせざるを得ないという状況が生まれてきており、それならば中学から行ければ…という心理が働いているのです。
それに中学受験においては、早慶もMARCHも偏差値では差はあるものの、必要とされる学力にさほど違いはありません。
そのため中学受験ではチャンスと見る向きもあるのでしょう。
しろくま的には、倍率はどんなに高くなったとしても、中学受験における慶應の難易度は変わらないと思っています。
特に中等部では基礎を固め、失点を防げさえすれば、ほぼ全ての子にチャンスがあると思います。
1点のしのぎを削る戦いにはなりますが、大学生でも解けない難問奇問を解く必要がないので、過去問との相性が良ければ是非チャレンジしてほしいですね!
さて、本題に戻って、志望者数が増えた学校はどこなのでしょうか?
調べてみると、かなり多くの学校がありました。
こうしてみると、確かに中堅の附属校が多く入っていることがわかると思います。
やはり「進学校入学⇒大学でチャレンジ」を考えていた層が、かなり附属校シフトに変ってきているものと考えられますね。
大学の定員厳格化が理由であることを考えると、まだまだしばらくは附属校人気は続くと思われます。
河合塾の小池陽慈さんは、雑誌のインタビューで次のように語っています。
2016年度からの『定員厳格化』の影響は大学入試を難化させています。たとえば、数年前であれば現役で早慶に合格できただろう受験生がどんどん不合格をくらってしまい、もう一度早慶を目指すために浪人の道を選んでいます。
その浪人生たちと現役生たちが熾烈な争いを繰り広げているのです。
わたしが問題だと考えているのは、難化しているのは早慶だけではない点です。
2019年度はGMARCH、成蹊大学、成城大学、明治学院大学、獨協大学、国学院大学、武蔵大学、そして日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)をはじめ中堅大学もかなり狭き門になっていると感じます。
とりわけ文系学部は激戦が繰り広げられています。
このことから考えても、まだまだ早慶・MARCH附属校の人気は続いていくでしょう。
ただし、だからと言って不安に思う事はありませんし、逃げる必要もないと思っています。
大事なのは中学受験を通じて、お子さんが成長できるかどうか。
実際に中学受験を経験した親子は、必ずと言っていいほど「挑戦して良かった」と言います。
これは、結果は別として厳しい中学受験に果敢に挑戦し、やり通したという経験が、子供の大事な財産になるからです。
さらに言えば、中学受験は親子が一致団結して挑む最後のチャレンジ。
高校受験以降は子供が勝手に頑張るだけで、親は手出し出来ないでしょう。
一緒に自転車に挑戦して乗れるようになった…
プールで泳ぐ練習を一緒に出来た…
サッカーの練習相手を日曜になるたびにやった…
そんな親子の挑戦の最後のものとなります。
そして先ほども言いましたが、慶應、特に中等部は非常に狙いやすい学校でもあります。
もちろん難易度が低いわけではありませんが、普通の努力が報われる学校でもあるのです。
(息子はどんなに頑張っても開成などは合格しなかったと思います)
志望者増という現象に惑わされることなく、一直線に目指してもらいたいですね。
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