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2019年中学入試 最新分析報告会の内容 その1

目安時間:約 8分

 

今年度の中学受験も終わり、今は各塾で入試分析会を行っている時期。

新小6のお子さんのいるご家庭では、多くの方が参加しているのではないかと思います。

 

私も一席作っていただき、参加してきました。

 

私が行ったのは、個別指導で成果を挙げているTOMASさんの報告会。

2019年では開成に11人、麻布に10人、桜蔭に6人、女子学院に10人といった合格者を出し、当ブログの最終目標でもある慶應合格者は、3校合計で26人という実績のある個別指導塾です。

 

そんな中学受験にこだわるTOMASの分析報告会、初参加レポートをお届けします。

 

関心の非常に高い入試分析会

TOMASの分析報告会は、西新宿にあるハイアットリージェンシー東京にて行われました。

9時半からの受付ですが、9時45分頃に行ったら、ホテルの外まで行列が出来ていました。

 

 

この後も続々と参加者が集まってきており、日曜の閑散とした西新宿一帯で、ここだけが熱気に包まれていました。

 

 

さらに、会場に入ってみると、ご覧の通り。

 

撮影した場所は会場のちょうど真ん中くらいの入り口です。

このさらに後ろにも同じだけのスペースがあり、前のステージが見えにくい人の為に巨大なモニターが数個置かれていました。

 

どんどん受験熱が高まっていることを実感するのが、まだ小3とか小4くらいのお子さんを連れてきている親も多いこと。

特に首都圏では中学受験をするのがスタンダードになりつつあるような気がしています。

 

今年の中学入試の全体像の分析

始まる直前には、会場は満員になりました。

ざっと見て2千人くらいいるでしょうか。

 

そんな中、最初に登壇されたのは、森上教育研究所所長の森上展安さんです。

 

森上さんからは、今年の通学入試の全体像の分析を報告されました。

 

中学受験熱の高まり

1953年から統計を始め、最も多い時期で中学受験をする子の率は14%くらいとのことでしたが、今年14%まで戻したそうです。

 

今まで学校の成績が5段階評価で5の子だけが受けていたのが、ここ数年では5~4くらいの子は中学受験に挑むように。

逆に残った4~3の子は高校受験に向かうというのが最近の傾向だそうです。

 

偏差値でいうと、四谷大塚の偏差値で55以上の子が中学受験へ。

この偏差値55の壁を突破出来ているかどうかが分かれ目のようです。

 

附属ブームの高まり

附属ブームは時々あるが、今はその附属ブームの真っただ中。

そのため、かなり入るのが難しい状況が続いているとのことです。

 

早慶の受験者数は昨年に比べて少なくなったが、これはチャンスというわけではなく、チャレンジしてくる子が少なくなったということ。

そのため上位層だけの激しい1点を争う戦いが繰り広げられたそうです。

これまではチャレンジしていたレベルの子は、早慶ではなくその下のGMARCHへと流れ、そこでも激しい戦いとなったとのことでした。

 

詰めの甘い子が痛い目を見る状況

このように、全体として上位層の熾烈な争いという状況の中、詰めの甘い子から振り落とされて行っているそうです。

 

詰めが甘いというのは、「大体できている」「概ね覚えている」という、学力のスキマがある子のこと。

受験ではきちんと解答を書かないとマルにしてもらえません。

採点側からしたら、「あ、この子わかってるのに単位を書き忘れてる」とか「分かってるのに書き間違えてるな」と分かるのですが、だからといってマルにすることは出来ません。

 

普段からその「詰めの甘さ」が出ている子は、やはり本番でもその弱点を露呈してしまうそうです。

 

こうした部分を親なり個別指導なりできちんと埋めてあげないと、問題は解けたけど落ちた、という状況が生まれます。

もしお子さんが模試の成績の乱高下が激しかったり、得点源の大問1などを落としているのであれば、まさに詰めが甘い状況。

 

うっかりミスではなく、「出来てない」のだと認識させ、きちんと対策を練った方が良さそうです。

 

2019年 全体の傾向

全体としては、難化したと言えそうです。

 

1年前には開成ショックが話題になりましたが、今年も思考力を問う問題を出す学校も増え、ますます受験自体が難しくなってきています。

「そこまで子供に求める?」と思うようなものもありますが、今は流動期であると考えられます。

 

また大学受験界と同様、上位層が確実性を求めて、1段階低い学校を押さえに来る傾向が高まってきています。

そのため、1段階下の学校を狙っていた子がさらにその下を受験するようになり、雪崩式に全体的に難化したとのこと。

 

特に今年多くなった午後入試でその傾向が顕著に出ていたとのことです。

 

 

まとめ

全体的な難化傾向、そして附属ブームもあり、慶應を狙う親御さんにとっては厳しい状況になってきていると思います。

とはいえ、慶應の倍率だけを見ると昨年よりも落ちているので、TOMASの入試分析会で煽りまくっているほどではないかな、と思います。

 

森上先生の話では、四谷大塚の偏差値55が分岐点ということでしたが、実際はそんなことはないと思います。

今年ではないですが、息子は受験直前の12月の模試でも、四谷大塚の偏差値で52でした。

 

ただリスキーだったことは確かで、森上先生のおっしゃる「偏差値55の壁」というのは、概論であると考えられますね。

個別子供の様子を見ながら、どこを受験するのか考えるのがいいのだと思います。

 

 

あと、話では全く触れられませんでしたが、慶應には面接があります。

偏差値だけで、学力試験だけで合格できるわけではありません。

 

私が見たところ、2次試験対策をきちんとしているご家庭にチャンスが多いです。

 

皆さんが慶應を目指すのであれば、学力UPと同じく面接対策もきちんと行って下さい。

 

 

では、次回はTOMAS入試分析会その2をお届けします。

最難関中学合格者10名とその親のディスカッションから学んだことを記そうと思っています。

 

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