慶應中学3校では、まことしやかに「留年」があると噂されています。
しかし義務教育である中学校で本当に留年があるのか?疑問に思っていませんか?
しろくまも疑問に思っていた部分でしたので、今回きちんと裏を取ってみることにしました。
果たして慶應の中学では「留年」はあるのでしょうか?
慶應では、中高大10年間(幼稚舎からであれば16年間)という長いスパンでの教育を考えています。
中学から入っても、その中に組み込まれます。
この最も大きなメリットは、いわゆる「受験」というものから解放され、自分のやりたい「勉学」に励むことが出来る、という点です。
遊び倒せる、ということではありません。
そこはかなりキッチリしています。
しかも特に中等部では「独立自尊」の精神のもと、「やるもやらないも自分次第」という考え方があります。
これは、ある意味、保護者からすると恐ろしい教育といえます。
学校では、様々な宿題(特にレポートの類が多い)が出されます。
それは、私の経験から見ても、公立中学で出される分量の倍はあるのではないでしょうか。
それを、自分で見極め、きちんと行えるかどうかが試されているのです。
「まだ時間があるし、あとでやろうっと」と考えていると、次々に課題が出されて行って、
気が付いた時には「多重債務者」のような状態に陥ってしまうのです。
そして、慶應では通常の教科書だけでなく、先生が独自につくったプリントを元に授業が進みます。(そうでない場合もある)
これがやや曲者で、中学校の範囲外を学ぶ場合もあるのです。
そして、そこから中間や期末テストが出されるので、授業をしっかり聞いていない生徒は置いてきぼりを食らってしまうのです。
このように、慶應は受験で入るのも大変ですが、入ってからもかなり大変です。
そして、その大量の課題、普段の態度、中間期末テストで点数化され、成績がつけられるのです。
成績は上記でも説明したように、普段の授業態度、課題の精度やレポートの提出具合、そして中間期末テストでつけられます。
そして、その総合成績が一定のレベルに達しない場合、中学であっても留年はあるとのことです。
公立ではありえませんが、一貫教育のある私立だからこそのシステムと言えるでしょう。
しかし、とは言ってもやはり先生も中学で留年させたいわけではありません。
慶應がいかに「自立自尊」を謳っているとはいえ、成績不振者には本人や保護者に注意が入ります。
半学半教の精神のもと、先生方も生徒の成績が伸びるよう指導していきます。
それは一回きりではありません。
中間・期末と成績が出るたび、「どうすればいいのか?」「普段の時間の使い方はどうしているのか?」などを話し合います。
そして、何とか成績をあげようと強力してくれるのです。
とはいえ、つきっきりで補習をしてくれるとかそういうことではありません。
そこは、やはり生徒本人に任されているのです。
ですから、実は慶應ではかなり多くの生徒が、塾に行ったり家庭教師をつけているのです。
また、ある教科で「赤点」をとった場合(あるバーを超えない成績となった場合)、総合評価で基準をクリアしていても、欠点科目アリとして進級できないと定められています。
というわけで、
この2つがあれば、中学生とはいえ留年はありえるのが、慶應という学校なのです。
慶應に限らず、多くの附属校でも基本的な方針は同じです。
エスカレーター式に大学まで行ける、というのは幻想であり、入ったら入ったできちんと勉強しなくてはならない。
今はお子さんも考えられないかもしれませんが、合格したら遊びまくらず、中学の勉強の準備をするようにしましょう。
[…] 「慶應中等部・普通部・湘南藤沢では留年はあるのか?」でもご紹介しましたが、私立なので中学でも留年はあります。 […]