振り返って…息子小学５年生の記録

しろくま

7年前

息子の受験記録をつけようと思って始めたこのブログ。

気が付けば３年以上たってしまいました。

そして、息子の中学受験も終了。あの怒涛の日々が終わってはや１年です。

当初、このブログで色々記録しておこうと思っていたのですが、
ちょうど仕事が忙しい部署に異動になったこともあり、すっかり忘れてしまってました。

改めて、あの怒涛の日々を記録に残すべく、筆をとった次第です。

受験をすると決めた小４の夏。そして不純な動機で慶應に行きたいと決めた。

それ以降、正直息子は「楽しい毎日」とは言い難かったのではないかと思います。

そして、私や妻などの親との壮絶な衝突。

「もう嫌だ」と泣く妻。

思春期に差し掛かり、親を睨みつけることも多々ありました。

受験なんてやめてしまえ！と言ったことも数限りなくあります。

それでもやめなかった息子。

そして、最終的に慶應の合格を勝ち取った息子。

全く偏差値の足りてない状態からの、奇跡の逆転劇を見せた息子を、少し誇らしく思います。

きっと、中学受験に取り組んでいるご家庭では、大なり小なり似たような苦しい時期があるのではないでしょうか？

こんな私の経験が、少しでも皆さんのお役にたてるなら…と思い、改めて筆を取った次第です。

ここからは、息子の受験の記録を、なるべく覚えている範囲でどんどん記載していきたいと思います。

そして、我が家の慶應受験対策が、これから慶應を受験される皆様にとって有益な情報となって欲しいと思います。

息子の５年生の記録

息子にとって、５年生が最も難しい時期でした。
中学受験をするということが頭では分かっていても、日々の遊びやサッカーの練習の誘惑に勝てず最もサボっていた時期だったと思います。

５年生というのは、今だからわかるのですが、勉強の質・量共に一気に増える時期なんですね。

息子はこの時期、完全に勉強についていけてませんでした。
学校と自宅の中間に位置する栄光ゼミナールに通っていたのですが、何度かあった面談では、

「●●くんは宿題をしてこない」

「このままでは、慶應合格は難しい」

と、散々な言われようでした。

また、先生はさすが受験のプロだけあって、現実的な提案をしてくださいました。
「偏差値的にちょうどよく、将来に向けて良い教育をしている中学もあるので、慶應一本やりでなくてもいいのではないか？」

実は５年生の時期、面談で私は「慶應普通部を志望」「難しければ、地元の公立でいいと話し合っている」という主張を繰り返していました。

振り返ってみると、最もマズい親の対応…ですね。
きっと先生も困っていたことだと思います。

当時、息子とはもちろん志望校について話し合っていました。
息子も「慶應普通部がいい。ダメなら公立」と言い張っていたこともあり、そういう要望をお伝えしていたのですが、小学校５年生がそこまで強固な意志を示すはずもなく、親が誘導してしまったことは否めません。これははっきり私のミスでした。

栄光ゼミナールでは５年生の時点では、学力別クラスはなかったので、
私も息子も、現実をそこまで直視していなかったのだと思います。

当然学力は伸びるはずもなく。アタックテストでは、偏差値５５～６０の間を行ったり来たり…

「受験する気があるなら本気で勉強しなさい」と叱った回数は数え切れません。

勉強は自宅では行わず、すべて塾内のみ。一切宿題をしていかない毎日でした。

その言い訳がまた凄くて…

「やったけど、持っていくのを忘れた」

「やるつもりで学校に持って行ったけど、置き忘れた」

「先生からそんなプリントもらってない」

「やったけどわからなかったから持っていかなかった」

と、よくそこまで嘘を（もしかしたら本人は本当にそうだと思い込んでるのかもしれませんが）先生に言えるもんだな…と思うほど。
小４で勉強嫌いの気が出てきていた息子は、小５ですっかり本物の勉強嫌いになってしまいました。

でも中学受験はやめないと言う

あれは、小５の夏期講習の時期だったと思います。
このままだと息子も不幸かな、と思った私は「勉強が嫌いなら、高校から受験してもいい」といいました。

中学受験は絶対しなくてはならない、というものではないので…。

ただ、それに対する息子の返答は…
「それは嫌だ。中学受験して慶應に行きたい」

もう、私の頭では「？」が大量発生です。
勉強は…嫌い（息子は今でもそう言い続けてます）。でも中学受験をする。
しかも、偏差値的に遥か彼方の慶應に行きたい…

息子の中でどう折り合いがついていたのか、、、さっぱりわかりません。
そう、彼はとにかく「頑固」でした…。

小５の秋、一つの変化がありました。
それは、はじめて志望校の学園祭に行ったことです。

お恥ずかしい話、息子が小５の時は、私も中学受験の何たるかを全くわかっていませんでした。

中学受験、しかも慶應の受験は親子面接もあり、いかに親が子供と一緒に歩んできたか、しっかりした教育理念があるか、という点が大事になってきます。

しかし仕事にかまけて、息子の勉強を測るのは、テストの結果のみ。親としては最悪でした。

息子と学園祭に行ったのも、正直たまたまだったのです。
しかも慶應普通部の労作展の情報を私がつかみ損ね、気が付いた時にはもう終わっていた為、行ったのは慶應湘南藤沢中等部でした。

湘南台駅をおり、バスで学校へ行くと、びっくりしました。

アメリカンスクールのような校内…
スタイリッシュな中高生たち…
様々な趣向を凝らした展示と体験コーナー…
「すごい！カッコイイ！」息子の目が輝きました。

特に気に入ったのが２つあって、１つは各教室で行われていたクラス単位で行われる劇。
探偵モノの創作劇で、高校生がシナリオから舞台セットまで作り上げたもの。
せまい教室の中を客船に見立て、スクリーンに情景映像を出したりしながらシーンを表現していて、なかなか考えられてるな～と思いました。
息子的にはこれがすごくハマり、最終回に飛び込んで見たのに「もう一回見たい！」と大はしゃぎしてました。

もう一つが、広いグラウンド。
高校・大学も含めて使用すると思うのですが、広大な敷地に、これまた広大なグラウンドがあり、「ここでサッカーがしたい！」とノリノリでした。

今から思えば、息子が口だけではなく、本気で「どこかの中学に行きたい」と思ったのはこの学園祭の見学からなのではないか、と思ってます。
これ以降、志望校は？と聞くと「慶應湘南藤沢！」と変わっていったのです。